Jonh Foxxは未だに現役バリバリだ。
Tiger Lilyを70年代半ばに結成し、のちにUltravox!
では3枚のアルバムに参加。
俺の好みで【Ha!Ha!Ha!】が一番好きなんだけど、
全く商業的成功、所謂評価されずにバンドを去り、
後に加入したミッジ・ユーロがボーカルを取った
4枚目で売れるという皮肉な目に遭っている。
彼もソロとして【Metamatic】や【Garden】をリリース
するがこれ以降、精彩を欠いた結果になるが
彼の全盛期は中途半端な結果と結果的になった
70年代のパンクの時期からこのソロの80年代初頭で
止まっている。
かのように感じたが、後の90年代後半辺りから今現在に
かけて全盛期が今なんじゃないか?というコラボや
エレポップ全開な路線、ハロルドバッドとの共作
そして今回着眼したのが【Cathedral Oceans】という
タイトルそのまんまの廃墟と化した海に沈む聖歌、という
作品群にある。
1998年に【Cathedral Oceans】をリリース。
2003年に【Cathedral Oceans】と2枚目にあたる
【Cathedral Oceans Ⅱ】をカップリングした形でリリース
をする。
ので単体としての【Cathedral Oceans Ⅱ】は存在して
いない。
俺はこれを持ってないんよね(´・д・`)
そして2007年に【Cathedral Oceans Ⅲ】をリリースし、
2010年にその3枚とDVDを合わせた【Complete Box】を
リリースする。
アマゾンで【Cathedral Oceans Ⅱ】が4万円ほど、
【Complete Box】は18万とバカなんじゃないか?って
値段になってるからどう考えても仕入れる事はできない。
上の音源は【Cathedral Oceans Ⅲ】を抜粋した物だけど
基本的に【Cathedral Oceans】とあまり変わってない
印象かな。
ちょっとボーカルの最初に発音する時のエフェクト処理が気持ち
悪くってそこが難点かな?
深いリバーブをかけたJonh Foxxのゴシック的な試みで
あるが、沈み込むような音ではなく、ダークアンビエントのように
重々しくない。
一人で聖歌を歌いながらバックはやはり俺の知っている
彼の音の質感にはなってるんだけどね。
俺は【Cathedral Oceans】で十分かな、と思ってるんだけどね。
後に彼はRobin Guthrie(元コクトーツインズ)とのコラボを
発表してて中期のコクトーツインズっぽい音楽にJohn Foxx
が歌ってるような感じ。
その他のトラックではこちらよりロビンの浮遊感ある
ギターマジックとアンビエントが合体したアルバムに
仕上がっており、俺はそちらをお薦めするかな。
この作品は俗に言うアンビエントとは一線外れてるし
伸びやかなパッド系、オーケストラ系のシンセサイザーを
駆使して主軸にするアンビエントとは大きく異なるし、
彼の深いエコー感とシンセサイザーとで全体の構成を
成してる、そんなアルバムだと思っている。
まあ、こういう作品が主流で売れて欲しい、ってより
売れるような音つくりにはなってないから仕方がないけど
もっと世に出て欲しいアーティストなんだけどね~。
ハロルドバッド、Robin Guthrie、そして様々なアーティスト
とのコラボレーションで何かと良質な作品をリリース
してるJohn Foxxだけど、残像に残るのは意外と男らしい
彼の力強いボーカルが印象に残る。
そう、ウルトラボックス時代から何故か気になってたのは
無意識に彼のボーカルにあった、というのを気づかされた。